“wake up” を使って「トムを起こして!」と言う時、どこに Tom を入れますか? Wake up Tom! でしょうか。
では、「私を起こして。」だったら Wake up me. になる?
Wake up Tom. は言えても Wake up me. は言えないんです。なぜでしょう??
音の出し方もそれにより変わってくるので、その理由も含めて見ていきましょう。
映画1シーンのト書きです。
描写: Ben TURNS TOWARD CAMERA, turns out a small lamp and the SCREEN goes BLACK.
ベンはカメラに向く、小さなランプを消してスクリーンが暗くなる。
句動詞とは?
turn out の品詞は何でしょう?
turn=動詞、out=副詞 です。
基本動詞( get, look, makeなど)に短い副詞を組み合わせて一つの動詞のように機能する「句動詞」の中の1つです。動詞+副詞の句動詞には、他に以下のようなものがあります。
give up (あきらめる)、 bring up (育てる)
carry out (実行する)、turn on (電気、ガスをつける)
Ben turns out a small lamp.
ベンは 消す→(何を)明かりを 。
「明かり」が動詞の対象=目的語(O)になります。
目的語が 名詞 または a small lamp のような名詞句(名詞のかたまり)の時、その位置は 句動詞の後ろでも、間に挟んでも、どちらも可能です。
○ Ben turns out a small lamp.
○ Ben turns a small lamp out.
しかし、目的語が代名詞の場合は違います!
明かりを 代名詞 it にした場合、it は 副詞の前 にしか置けません。
○ Ben turns it out.
× Ben turns out it.
なぜでしょう?
新情報は後ろにくる
目的語の場所は、相手にどの情報を1番に伝えたいかによって変わります。
上にも書いたように目的語が名詞・名詞句の場合、その位置は2通り考えられます。
①「ベンは何を消すの?」→「ベンは明かりを消す。」
②「ベンは明かりをどうするの?」→「ベンは明かりを消す。」
メッセージを伝える時、聞き手がすでに知っている情報(旧情報)と、まだ知らない情報(新情報)がありますよね。
この新情報は後ろに置かれて、1番強く発音されるのです。
① の「ベンは何を消すの?」という質問に対する答えでは、「ベンは明かりを消す。」のように 明かり が相手に伝えたい新情報です。
なので a small lamp を句動詞の後ろに持ってきて、これを強く発音し相手に伝えます。
Ben turns out a small lamp.
それに対し、② のように「ベンは明かりを消す。」と 消す というのが新情報だった場合は、消すという意味の out を後ろに持ってきたいので、目的語の a small lamp は句動詞に挟まれます。
この時も後ろにある out を強く発音します。
Ben turns a small lamp out.
では、「ベンはそれを消す」と 目的語を代名詞にした場合どうなるでしょう?
it「それ」のような代名詞は、話し手と聞き手の間で何を指しているのか共通認識があるってことですよね。つまり代名詞は 旧情報 です。
なので、旧情報である代名詞は後ろに置かれず句動詞に挟まれることになります。
そして、伝えたい情報は 消す なので out を強く読みます。
Ben turns it out.
代名詞の位置には注意しましょう。

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